2009/10/14

SION

デビューアルバムを買った。
前から欲しいほしいと思っていたのだがなかなか買う機会がなかった。

私が高校生のころにデビューした。
雑誌にインタビューが乗っていて、酒びたりのあぶないやつだという紹介と、ディランやストーンズが好きだということで注目して、貸しレコード屋で借りて、感動していた。

しかし、なぜかあまり売れなかった。
しばらくして福山雅治がsorry babyをカバーしてヒットしたが、それでも本家のSIONは有名にならずじまいだった。

久しぶりに聴いてみると、当時はわからなかったが80年代の流行りの感じがある。
スプリングスティーン風な、尾崎風な感じが。
歌い方にもっとも影響を与えているのはディランだろう。

しかし、ディランみたいな歌い方をするというか真似しているような人は多いが、誰も真似できない。
できていたのはFrank ZappaのSheik Yerboutiで出てくる男くらいだ。
思いつくのはマークノップラー、長渕、泉谷とか。
ルーリードもそうかな。

ディランには、ハスキー、鼻づまり、美声などの要素が複雑に絡み合っている。
そう、美声なのである。かわいさといってもいいか。

そういう観点からすると、志村けんのおばあちゃんの声のほうがよっぽど近い。

しかしSIONは歌い方だけではなく、
詩もディランをマネできている。それも、翻訳しても通じる本質的な部分を。
「今日もまんざらじゃなかった」がそれである。

「今日もまんざらじゃなかった」
と言っておいて、まんざらなことを並べて、
「・・・を除けば」
とするような。

さっき尾崎の名をだしたが、当時はまったく思わなかったのだが、歌詞の内容には尾崎に通じるものがある。周囲に溶け込めず、とにかくカネを稼ぐけど意味も目的もなくてむなしくて、と言う感じ。

それがバブルだったのかな?

2009/10/04

竜二

先週末に借りて、今まで10回くらい見たかな。
こんなにいい映画だったとは、知らなかった。
ただのリアルなやくざ映画みたいな印象があったのだが、
実際はむしろホームドラマのようだ。
私が子供のころに見ていた、人情味あるドラマの感じ。
松田優作とかショーケンの世代。