2008/11/17

The Who Live 2008年、さいたまスーパーアリーナ

2008年11月16日。起きたら雨が降っていた。週末からなんだか体調が悪く、酒を飲んでもうまくないしなかなか抜けない。上野で買い物をして食事をして、2時半頃に高崎線のグリーン車に乗る。初めて乗る電車だ。さいたまスーパーアリーナへ行くのも初めて。周りは見慣れずさびしい景色。さいたま新都心駅に着く。ひろいコンコースだ。アリーナへ行く人がちらほら見える。雨が少し降っていて、皆左側の屋根のあるところを歩いていたが私はど真ん中を歩いていく。雨などほとんど感じられない。右側に白人の若者3人が缶ビールを飲みつつ歩いている。ガイジンは昼間から飲みながら歩くよな、俺も日本人離れしているんだ、と思いつつ彼らを追い越すとイギリスなまりの英語をしゃべっていた。
コンコースを出ると右手に巨大な建物が見える。さいたまスーパーアリーナだ。ダフ屋お断りの看板が立っており警備員もいて、ダフ屋はいない。ダフ屋のいないコンサート会場など初めてだ。グッズ売り場を見てみるが何も買わなかった。開場まで1時間あるので、周辺をうろついていた。入り口は2階にあるが1階におりて周りを歩いてみる。人はあまりいない。ジョギングしている人がいる。さいたま新都心駅を右手に見て、先ほど歩いたコンコースをくぐって左に曲がった。道路を渡って、けやき広場というところの脇を歩いていると、前から黒いリムジンが来た。車種はわからないが少し古い車である。どんな人が乗っているのだろうと後部座席を何気なく見てみると、軽くスモークがかかっていたようだったが背の高い外人がサングラスをかけて座っていたように見えた。もしかして、と振り返ってみたが、リアウインドウはカーテンがかかっていたか何かでよく見えないが2,3人座っていたようだった。でも、開演が5時で3時に会場入りは遅いから違うかな、と思うが、いったん会場入りしてちょっと出かけたのかもしれないとも思う。
けやき広場では、ミニコンサートが開かれていた。私が最初に見たときには、忘れてしまったがアルファベットの名前の女性だった。その時は客もまばらだったが、その後に出てきたred pepper girsという二人組の時には人が増え、上からのぞいている人もたくさんいた。一昔前にさわがれたTatooと今人気のperfumeをあわせたような感じだ。それが終わると開場10分くらい前になったので入り口へ行く。もう大勢待っている人がいる。会場を整理しているスタッフは皆黒いスーツを着ていて、ちょっとものものしい。スーパーアリーナはまだできたばかりなのだろう、中はとてもきれいだ。自分の席を確認して、ステージの方へ近づいてみる。ロックオデッセイを見た横浜国際競技場よりも一回り小さいくらいのキャパシティだろうか。席はオデッセイのときと同じような位置で、ステージに向かって右側、ステージまでは50mくらいの場所かな。客の入りはよくて、開演時にはぎっしり客が入っていて、ざわざわとしている。私の周りは一人で来ている男性が多く、みな本を読んだりiPhoneを見たり静かにしていた。5時になって照明が落ちた。前座はないようだ。歓声があがってメンバーが登場する。Peteは黒ずくめで帽子をかぶっている。寒かったのだろうか。帽子をかぶったPeteなんか見たことがない。ストラトは赤だ。すぐにCan't explainが始まる。音がでかい。なんだかビリビリとノイズのようなものが多くて、あまり楽器の音が聴き取れない。まあ散々聴きまくった曲ばかりなので頭の中で補完されていたが。セットリストは二日前の横浜と同じだったようで、特に驚くような選曲はなかった。客の反応は良くて一緒に歌う人が多かった。特にBABAのdon't cryのところは大合唱になって、私も思い切り声を張り上げて歌った。客のノリがよいので少なくともロジャーはご機嫌だった。5:15ではinside outsideのところで客にマイクを向けて歌わせている。・・・と、間奏のときにPeteが突然客席の一箇所を指差してYou!!と叫んだ。何を言っているのかよくわからないがYou on the train!!などと言っているのが聞き取れた。そして指差した手を外へ向けて、「出て行け」みたいなジェスチャーをする。ノリが悪いかヤジりでもしていた客にキレたのか?よくわからないが私の気持ちが一気に冷めてしまった。間奏が終わると何事も無かったように演奏は終わり客も沸いていた。私のさめた気持ちもすぐに元に戻って再び没入していく。sister disco、relay、eminence frontなどの2004にはやらなかったシブめの曲も披露したが、それらの曲のウケはやっぱりイマイチ。でもmy generationからold red wineのリフをやってWGFAへの流れはよかった。WGFAの出だしは最近はまともに行かないことが多いのか、2004の横浜同様今回も、一発目のジャーンは決まったが二発目が不発だった。でもそんなことはおかまいなしに熱狂のうちに曲を終える。いったんメンバーがさがるが拍手は絶えることなく総立ちのままで、ほどなくしてメンバーが戻ってくる。Tommyメドレーはもうおなじみである。赤ストラトは音が太くて演奏も荒っぽい。see meでもロジャーは客に歌わせていた。最後、ザックがかなりノって、ためにためて締めた。Tea and theatreが終わるとPeteはJ200を上に掲げて壊すフリを見せるお茶目っぷり。

全体的に熱くて駆け抜けるようなライブだった。ちょっとうわすべりというか、やっつけみたいな感じも無くはなかったが・・・。まあライブとしては、客は楽しめたのではないだろうか。しかし私にはその夜から一夜明けた今に至るまで、なんとも言えない後味の悪さが残っている。なんだろう?体調が悪かったこともある。音響がイマイチだったこともある。ステージから遠かったこともある。でももっと、The Whoそのものに対する失望のようなものを感じてしまったのだ。横浜の時には、WHOにも、観客の我々にも緊張感があった。初来日のWHO。超大物なのに日本での知名度がイマイチなので他のアーティストにまじった出演で、しかもトリじゃない。WHOの前は稲葉。後はエアロスミス。稲葉やエアロが目当てでついでにWHOを見ようという客が多いのではないかなどと余計な心配までした。WHOのメンバー達も、日本人にどれだけ理解できるのか、おとなしくて乗らないんじゃないか、などという不安があっただろう。ロジャーの顔は最初あきらかに固かった。しかし始まってみれば客は予想外に反応がよく、おそらくWHOのことは良く知らないであろう若者達も引き込まれているのがわかった。年取って重要なオリジナルメンバーが二人もいなくなったWHOのパフォーマンスに正直言ってそんなに期待していなかった私のほうも、いい意味で完全に裏切られた。そして今でも語り継がれるギタースマッシュの結末。もしかしたらあれがPeteによる最後のスマッシュになるかもしれない。横浜のときはそんな緊張感があって、節度ある盛り上がりだったのだが、今回はもうなんでもいいから騒いでやれみたいな、いい加減な雑なノリに感じられた。

2008/11/04

アマルコルド

フェリーニの映画は、「道」と「8 1/2」はおもしろかった。「la dolce vita」はよくわからなかった。
「道」については、それをリメイクした、仲代達也と藤谷美和子が出ているのを、試写会に応募して当選してみたことがある。

フェリーニを見るきっかけはそれだったと思う。となるとずいぶん前の話だ。

アマルコルドはいつだったかな、結構最近に、TV東京で昼間にやっていたのをVHSで録画した。私は吹き替えの洋画などまず見ないし録画もしないのだが、アマルコルドはレンタルビデオ屋にもなかったので、貴重な機会だと思って録画した。

内容はほとんど覚えていないのだが、好印象で、録画したテープを捨てずにとっていた。
記憶に残っているのは、ちょっと頭のおかしい男が木に登って「女が欲しいよー」と叫ぶシーンである。

今日、パソコンでゲームをしながら見た・・・というか、ほとんどゲームのほうしか見ておらず音だけ聴いていた。
やたらとにぎやかでイタリア語で家族が怒鳴りあうようなシーンが続く。
だが、うるさくはない。そして音楽がいい。

主人公が誰なのかすらわからない。

太った女の乳房を、若い男がなめるシーンは、記憶になかった。
もし見ていたら絶対におぼえていたはずなので、多分TV放送ではカットされていたのだろう。
そのあと寝こんでいたのには笑った。

最後のほうで孔雀が現れる。
アマルコルドってもしかして孔雀のこと?

今度じっくりと見てみたい。