2007/03/31

シャイニング



movie+で観た。

映画監督として私の中で殿堂入りしているキューブリックの作品。私が彼の名を知る前に公開されたものだが、あのニコルソンが壊れたドアから顔を出して恐ろしい形相で笑っている絵は、いやというほど見た記憶がある。テレビでCMでもやったのだろうか?公開当時もかなり話題になったはずである。

そのころサスペリアだのポルターガイストだの、恐怖映画が流行って、シャイニングもそういうブームの一つだと思っていた。私はホラー映画が好きではないので、まったく興味がなかった。

彼の名を知ったのは2001年を見たときで、その後シャイニングも彼の作品であった事を知り、ジャックニコルソンという人の事も知り、スティーブンキングという人の事も知った後、ようやく見ることになった。

スティーブンキングものも流行っていたが興味がなかった。ホラー、サスペンス、SF的なものには興味がなかったので。ツインピークスとかも見ていない。
見るきっかけは、新聞のコラムで、序盤の景色がすでに怖い、みたいな事が書いてあったことだ。

1回目見たときの印象はあまりよくなかった。退屈で眠気を我慢しながら見た記憶がある。REDRUMと双子の女の子については強烈な印象があったが、それだけだった。
今回はそれから10年近くたっている。受けた印象はかなり違っているが、そんなに傑作ではない、というのは変わらない。すっきりしない最大の原因は、なぜジャックがおかしくなったのかがわからないところだ。ジャックニコルソンの演技がすごすぎて、もう最初からこいつちょっとオカシイぞという目で見てしまう。

あとはダニーがかわいいなというのと、奥さんが気持ち悪い。終盤は憎悪さえ抱き、ジャックに感情移入してしまいそうになる。雇い主に対する俺の責任を考えた事があるのか、というジャックの言い分ももっともだ、などと。

最後助けに来たハロランだっけ、があっさり殺されてしまうのも後味が悪い。
最後にオチのように写るジャックそっくりなヤツの写真も、だからなんだ、という感じ。

2007/03/16

Broken Flowers

途中までなのだが、ジャームッシュのpermanent vacationを見た。とてつもなく甘美な眠気に襲われ途中で挫折してしまった。strangerなどの乾いた感じ、枯れた感じはまだないもののただものでなさは感じられる。

vacation は最後まで見た。

そして、broken flowersを見た。

・・・・・

うかつな事はいえない映画である。
2005年カンヌグランプリだって!  (※)
知らなかった・・・。
これ、日本で公開された?されてないだろ?

DVDを買ったのだが、4935円もする。
まあいい。

まず・・・。
ゴーストドッグを見たときになんとなく感じたのだが、
この作品を見て確信した。
武とジャームッシュは友達だろ?
もしくはどっちかがパクってるだろ?
ゴーストドッグとbrother
takeshis'とbroken flowers
公開時期を調べればどっちが黒かわかる。

それはさておき、
この映画自体について語ってみよう。

これは、お笑い映画だよな?
少なくとも3回くらい上向いて笑った。
最初に笑ったのは、レーサーの写真などが飾ってあるシーン。
これは笑うところじゃなかったかも。
それから、犬がウィンストンそっくりだったところ。
これは確実に笑うところだ。
そして、名前は忘れたけど何しにきたの?とfuckという単語を交えて冷たく言われたところ。
それから・・・ラストシーン。
ドンそっくりな若造。
コントかよ!!!

これがカンヌグランプリなのか・・・(※)

amazonのレビューにわかりやすいオチとか言ってる人がいたけど、そんなことはない。
わかりやすいってまさか、そっくりなのが息子でした、って事?
そうでなきゃ、サンドイッチおごった若者が実は息子だったって事?
これはどっちでもないしどっちともとれる。
ストーリーはどうでもいい映画だ。
そもそもあんな一通の手紙から過去の女たちに会いに行くという設定に無理がある。
隣人の変なヤツにすすめられたからというのも無理がある。
その辺はもっとテキトーにやってくれた方がよかった。
なまじ撮り方がまともなだけにその辺の違和感があった。
でもそれも最初だけ。途中からはニヤニヤしながら見た。
なんだよあの過去の女の周りにいるちょいエロ女たちは。
軽い映画。軽い映画だよこんなの。

(※ Broken Flowersが受賞したのは「審査員特別グランプリ」。当時はグランプリだと勘違いしていました。)